Sunagawa Railway

改造プラレールや保存車・廃車体をメインに取り扱っています。

VONA記事総集編

「VONA」

皆様は「VONA」というものをご存知だろうか。
「VONA(ボナ)」とは日本車輌製造三井物産が開発した中央案内軌条式の新交通システムである。1972年3月から千葉県の谷津遊園でアトラクションとして使われた。その後、1982年に山万ユーカリが丘線、1991年には小牧の桃花台新交通(ピーチライナー)に採用された。
なぜ、突然このような話を始めたかというと実は1977年4月から日本車輌製造豊川蕨製作所内の試験線にて使われていた3両編成の試作車が桃花台西公園に保存されていたからだ。残念ながらガラス等の破損により現在は撤去されてしまったがピーチライナーの試作車となる車両がピーチライナー沿線に保存されていたのは大変意義があることだと思う。


投稿日:2014年11月19日

「ONA試作車第一号」
前回紹介した桃花台西公園のVONA試作車はM1-01+M2-01+M3-01の3両編成だ。この試作車は1977年に製造されたので谷津遊園と山万のちょうど中間にあたります。この試作車、前面が面白いデザインで正面から見て左側に窓、右側が赤色で窓がないんです。私は人様のブログで画像を見ただけなので画像が用意できませんがなんとなく地下鉄みたいなイメージです。気になる方は検索してみてください。
と、ここまではタイトルのVONA試作車第1号の話ではありません。ここからが本題です。
1週間ほど前に保存車両の情報を求めて検索をかけていたら見慣れないが見覚えのあるデザインの車両が目に入りました。まさにVONAと同じ塗装、ゴムタイヤ、でも私が知ってるVONAとはデザインが違う。文章を読んでいたらVONAの試作車第1号だとわかった。ここで疑問となるのはこの車両がいつ製造されたかということです。特に重要なのは谷津遊園の前か後か、今までは谷津遊園が最初の試作車だと思っていたがこの車両が1972年以前なら正真正銘の第1号となります。この車両が保存されていたのは豊田市の地域文化広場です。なぜ、小牧でも日本車輌製造のある豊川でもないトヨタ自動車の本拠地豊田市です。なぜ、ここに保存されていたのでしょうか。仮説ですが豊田市にも新交通システムを導入する動きがあったのではないでしょうか。あくまで仮説ですがあり得ない話でもないかなと思います。
実はここに展示される前にある場所で展示されていた画像が見つかったのです。ある場所とは名古屋市科学館です、B6の隣に展示されている写真が残ってます。推定では撮影時期は1983年頃だと思われています。豊田で撮影されたのが1989年、移動したとしても不思議ではありません。
このような数多くの謎を残したVONA試作車たち、実用化された後も謎を残し、そして存在を示し続けているのです。

投稿日:2014年11月19日

「谷津遊園のVONA」
今回は谷津遊園のVONAについて書いていきます。
谷津遊園は1925年に京成遊園地として京成電鉄の直営でオープンしました。
1972年3月よりVONAが使われ始めました。京成電鉄が母体だったから日本車輌の試験線兼アトラクションとして使われたのでしょう。
ここのアトラクションとして使われていたVONAはクリームor白に水色の帯が入っており前面のガラスが大きく洗練された近未来的なデザインでした。スポーツランドを囲むようなピンクのレールに1両編成2台のVONAがずっと対角線上に走っている姿の写真も残っています。谷津遊園のアトラクションの中でも目立っていたアトラクションのだったよです。
1982年12月21日に谷津遊園が閉園、谷津遊園のVONAも幕を閉じました。その後、軌道と車両がどうなったかはわかりませんがおそらく解体撤去でしょう。
保存車コラムなのに保存車両が出てきませんでしたね。
実は谷津遊園には開運号として有名だった京成1600形モハ1601+クハ1602の車体が保存されていました。特急退役後の更新で不要となった車体です。湘南顔の愛らしい電車でした。いつ頃解体されたかは不明です。

投稿日:2014年11月20日

ユーカリが丘のVONA」
少し間が空きましたが前回までに試作車第1号、谷津遊園のVONA、そして3両編成のVONAの3種類を紹介してきました。
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今回は谷津遊園と同じ千葉県の佐倉市のVONAを紹介します。京成本線ユーカリが丘駅から走ってるかわいい列車、これがユーカリが丘線です。地元の人には「VONA」「ボナ」と呼ばれているようです。この路線は不動産会社の山万が経営しており珍しい経営形態をしています。なぜVONAだったかというとこれを売りにして住宅を売り出していたようです。
1982年11月2日に開業、3両編成のVONAのおよそ5年後の開業となります。使用されている車両は1000形で1100形+1300形+1200形の3両編成3本です。それぞれの編成にこあら1号、こあら2号、こあら3号と愛称がつけられています。
この路線は開業後も路線を伸ばしラケット状の運行形態となっています。未だに延伸構想があるVONA唯一の成功路線ともいえます。ただ車両も長年使っているので少しずつ老朽化が進んでいるのかなとも思います。車両の置き換えはあるんですかね。
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余談ですがユーカリが丘線の車庫を覗くと入換用の機械がありました。かわいい車両ですね。
残念ながら保存車は出てきませんでした。
次回は何か触れるかも。

投稿日:2014年11月25日

*当記事は旧blogの記事の再掲載です。殆んど原文そのままで載せているため、拙い文、投稿日時点の予定等が載っています。ご了承下さい。
*当記事は画像と一部の文章を差し替えました。

*当記事は複数の記事を纏めています。