キハ22形は、国鉄が1957年に開発したキハ20系に属する両運転台気動車で、キハ20形の寒地向けに製造されたキハ21形を更に改良し酷寒地向けの耐寒仕様に新設計された気動車です。1958年から製造が開始され、北海道や東北地方に配置されました。キハ20形と比べドアの配置を両端に変更し、側窓を小型の一段上昇式の二重窓とし、スパイク対策で床は木張りとなっているなど寒冷地に特化した仕様となっています。床面高さが断熱材によって50mm高くなっていることによって側面窓や扉、貫通扉、尾灯等の高さが異なります。この耐寒装備は後の国鉄北海道型の標準になり、道内私鉄にも同型車が導入される等、他の車両にも大きく影響する車両となります。今回製作したキハ22 701は、1965年に製造されたキハ22 321を種車にワンマン化改造を1990年に苗穂工場で施したものです。所属は苫小牧運転所となり、現在までデザインが変わりつつも引き継がれているJR北海道の標準塗装と側面の「UZURA」ロゴをつけ、上砂川支線をで活躍していました。廃車は1993年で、わずか3年間の活躍でしたが、JR北海道初のワンマン車であり、上砂川支線の名物とも言える車両でした。
上砂川支線専用の車両という事もあり、昔から作ってみたいと思っていた車両でした。Twitterを始めた2014年4月頃、ちょうどまつさんが金太郎台車をベースにキハ22形700番台を仕上げていました。それを見た時に衝撃を受け、是非自分も作りたいのでトップナンバーを空けておいてくださいとお願いしたことが全ての始まりです。それから何度も作ろうとして挫折してを繰り返していましたが、2019年春に西電さんとやはさんからキハ22形のキットを作る話に混ぜてもらうことになりました。そこでキットを貰い、1年近く放置した後に最初に仕上がったのが津軽鉄道キハ22形です。本当は同様の方法で仕上げようとしたのですが、どうしても「UZURA」ロゴを入れたかったため、西電さんの許可を得て窓配置をわずかに変更して製作したのが今回紹介する作品となります。作ると宣言してから7年経ち、技術も手作業でのプラ板切り出しではなくCADでの設計とカッティングマシンでの切り出しへと工法も変わりました。しかし、上砂川支線の顔とも言える車両を自分の手で仕上げることが出来、本当に良かったです。
側面は両側で窓配置が違います。特に進行方向左側の側面にはトイレ窓を配置しています。今回は上砂川支線の仕様の為、トイレ窓や小窓の隣にスペースを設けて「UZURA」ロゴを設置しています。
以前製作した盛岡色のキハ22形との並びです。盛岡色の方はオデコが広めになってしまいました。その為、今回の700番台では少し屋根を下げています。
前面です。キハ22形を作るのは3回目ですが、今回は最もそれらしい雰囲気にすることが出来ました。
屋根上のベンチレーターは種車が300代の為、8個設置しています。ここはキハ22形を作るうえで悩むポイントです。また、屋根上には車体中央の左右に排気管を設置しました。
側面の「UZURA」ロゴです。スペースを設計段階で用意したために、適切なサイズ感で配置することが出来ました。また、今回から窓サッシに「ガンダムマーカーEXシャインシルバー」という物を用いており、かなりきれいに発色してくれました。
今までに製作したキハ22形にまつさんのキハ22形を加えたキハ22形4台の並びです。今後も増やしていきたいですね。
種車:でんしゃ台車
塗装:B-513 Mr.スーパークリアー光沢
B-518 Mr.ベースホワイト1000スプレー
B-519 Mr.サーフェイサー1000スプレー
S-1 Mr.カラースプレーホワイト(白)
S-13 Mr.カラースプレーニュートラルグレー
SG14 ガンダムカラースプレーMSライトブルー
XGM02 ガンダムマーカーEXシャインシルバー
TS-22 タミヤカラースプレーライトグリーン
車歴:2021年5月24日 落成