札幌市交通局A830形は、1964年に登場したA820形を改良型として1965年に製造された連接車です。A820形同様、曲面を多用した美しいスタイルで鉄道友の会のローレル賞を受賞しています。A820形との相違点として片側4扉から3扉に変更されたこと、両開き扉から片開き扉2枚に変更されたことです。一部の編成は1976年にに廃車となり、名鉄に譲渡されています。譲渡後は美濃町線で活躍し、2005年の廃止まで生き残った車両もいました。今回作ったA831-A832 号は1977年に休車となり、1984年12月に廃車されています。現在は旧美濃駅にて、名鉄に譲渡されたA841号のカットモデルが保存されています。
今回A830形を製作したのは、空転さんから頂いたボディを数年間寝かせていたこと、カッティングマシンの使用で製作にあたっての技術的な問題が解決したからです。空転さんから頂いたボディが複製品で年数が経つにつれて収縮が進んでいました。窓が大きい車体なのもあってそのまま使用するには車体が歪みすぎており、解決する必要がありました。そこでカッティングマシンで車体を切り出し、側面をプラバンで置換することにしました。このような経緯もあり、車体を貰ってから2年程経って完成にこぎつけることが出来ました。
A831号は集電装置を載せた車体です。動力が金太郎などに使われる短くて背の高いものを使用しているため、かなり背の高い車両となっています。
A832号は集電装置が無い仕様となっており、プラレールでは後尾車の動力無しの付随車です。
運転台側です。写真右側の車体が先頭車ですが、前面が歪んでいます。方向幕は行き先に悩んだ末に現時点では入れていません。実際は方向幕辺りにもモールドがあるので、リメイク時にその辺りは直したいなとも思います。
前面で一番苦労したのはシルバーの飾り帯のマスキングです。綺麗に発色するように下地にはブラックを用いて、その上にシルバーを吹いています。ライトの位置にも苦戦しました。
集電装置となるZパンタは空転さんがつけてくれたパーツをそのまま使用しています。このパンタグラフは上げ下げすることも可能です。屋根上装置は高さの関係でつけるのを断念しました。これも今後の課題ですね。
A830形は乗車口などを大きな文字で書いているのも特徴で、シールで再現しています。しかし、曲面に貼っているせいか剥がれやすいのが難点です。
まつさんが製作したA1200形やM101号等も含んだ札幌市電の並びです。なかなか札幌市電がそろう機会も無いのですが、現在は我が家で預かっているため並べることが出来ました。また、札幌で運転会をやる機会が有りましたら札幌市電を増やしたいですね。
種車:A830形(複製品)
塗装:B-513 Mr.スーパークリアー光沢
B-519 Mr.サーフェイサー1000スプレー
S-2 Mr.カラースプレーブラック(黒)
TS-17 タミヤカラースプレーアルミシルバー
SP-19 鉄道スプレー西武トニーベージュ
SP-30 鉄道スプレー東急ライトグリーン
車歴:2020年9月19日 落成