キハ22形は、国鉄が1957年に開発したキハ20系に属する両運転台気動車で、キハ20形の寒地向けに製造されたキハ21形を更に改良し酷寒地向けの耐寒仕様に新設計された気動車です。1958年から製造が開始され、北海道や東北地方に配置されました。キハ20形と比べドアの配置を両端に変更し、側窓を小型の一段上昇式の二重窓とし、スパイク対策で床は木張りとなっているなど寒冷地に特化した仕様となっています。床面高さが断熱材によって50mm高くなっていることによって側面窓や扉、貫通扉、尾灯等の高さが異なります。この耐寒装備は後の国鉄北海道型の標準になり、道内私鉄にも同型車が導入される等、他の車両にも大きく影響する車両となります。今回製作したキハ22 325は北海道ではなく山形に配置され、後に大湊、八戸に転属し、JR東日本に引き継がれた後は首都圏色から白地に赤帯の盛岡色に塗装変更されました。末期は八戸をベースに大湊線・津軽線での運用だけでなく、東北本線の「うとう号」の増結等でも活躍していました。
今回キハ22形を製作したのは、「第12.6回北本でんしゃ広場」向けに車両を仕上げている中で、放置していた非プレスドアのキハ22形を見つけてしまったからです。中でも325番を選んだのは、非プレスドアのキハ22形で盛岡色に変更されて「うとう号」の運用にも入っている写真が残っているからです。
側面はトイレ側が進行方向左側になるように設計してもらいました。側扉は非プレスドアでドア窓と戸袋窓はプラ板でHゴムのモールドを付けています。
以前製作した津軽鉄道のキハ22形との並びです。同じキットで製作していますが、顔のパーツに使用したモールドの大きさなどを変えているので印象が変わりますね。
少しわかりづらいですが、前面には後退角を付けています。
屋根上には205系から切り出したベンチレーターを搭載しています。屋根上の排気管は車体中央部左右に二個設置しています。
盛岡色を纏った車両たちの並びです。次はキハ52形辺りを作ってみたいものです。
種車:でんしゃ台車、209系(屋根)
塗装:B-513 Mr.スーパークリアー光沢
B-518 Mr.ベースホワイト1000スプレー
B-519 Mr.サーフェイサー1000スプレー
S-1 Mr.カラースプレーホワイト(白)
S-13 Mr.カラースプレーニュートラルグレー
SP-01 鉄道スプレー赤2号
車歴:2021年3月5日 落成